[経済環境]
当事業年度におけるわが国経済は、各種経済対策の効果や企業業績の改善等により、一部に景気回復の兆しが見え始めたものの、円高の進行や原油価格の上昇などから足踏み状態となりました。その後、企業業績の改善等好転への動きも見られましたが、平成23年3月11日に発生しました東日本大震災及び福島第一原子力発電所事故の影響により、経済に大きな影響を与えるに至り経済環境は一段と厳しいものとなりました。
[事業の経過および成果]
ホテル業界におきましても、個人の消費動向の減退やビジネス需要の落ち込み等の影響を受け、業界を取り巻く状況は極めて厳しくかつ先行き回復の兆しが見えにくい状況となりました。
当社におきましてはこうした経営環境に対処すべく、期初よりVisitJapan政策に基づく外国人宿泊客の取り込み及びブロックレス予約システムの導入等を実施し、稼働率確保に努めてまいりました。これらの施策が奏功し、外国人宿泊客数につきましては、平成23年3月こそ震災の影響により前年同月比で大幅な減少とはなりましたが、平成23年2月までは全ての月において前年同月を上回る水準を確保致しました。
また、平成22年12月には、業界を取り巻く状況を考慮して全店客室単価を改定し、稼働率確保に向けた取り組みをより一層強化させて参りました。さらに、客室単価につきましては個別の店舗状況に応じて弾力性を持たせるべくプライスコントロールシステムを導入し、稼働率の確保のみならずRevPARの最大化をより強く意識した店舗運営を実施する事で収益を確保すべく努めてまいりました。
なお、当事業年度につきましては5件の不動産売却を通じて有利子負債の圧縮を図ると共に店舗預金残高の透明化をはじめとした資金管理体制の強化に向けた取り組みを実践し財務基盤の健全性確保にも努めてまいりました。財務基盤の健全性確保につきましては、成長発展し続ける企業を目指す上で極めて重要な課題であると認識しており、来期につきましても引き続き不動産売却による有利子負債の圧縮に努めて参る所存です。また、海外事業の抜本的な集約・再編を目的として、平成23年3月に海外関係会社株式の譲渡を行いました。
以上の営業基盤の強化策に併せて、お客様をはじめ、広く社会の皆様から信頼され、喜んでいただけるサービスの提供をめざし、コンプライアンスに最大限の重点を置きながら、「地域に密着して地元に貢献できる店舗」、「無償のサ-ビスでお客様に感動をあたえる店舗」の一層の強化を目指した事業運営を進めてまいりました。
これらの結果、運営ホテル数につきましては、新規開業店舗数18店舗、うち韓国に1店舗、中国に1店舗を開業し、26期年度末における総店舗数は240店舗、総客室数は46,456室となりました。
なお、資金収支の安定化を図るため、平成22年4月より金融機関様各行のご理解・ご協力の下、既存借入の返済に関して条件変更を実施させて頂きました。
また、平成22年度決算数値につきましては以下のとおりとなりました。
売上につきましては562億34百万円、前年度比43億16百万円の増収、稼働率は65.6%、前年度比1.6%の増加でございました。経常利益は35億81百万円、前年度比1億89百万円の増加、当期純利益につきましては、特別損失として海外関係会社株式売却損23億13百万円を計上した事から1億29百万円となり、前年度比13億円の減益でございました。
当年度の業績の詳細につきましては以下に記載のとおりでございます。
東横インの理念は、地域との共存です。それは地元の方々との交流も含まれています。たとえば、地域の小学生にホテルと出張を体験してもらう「はじめての出張」を企画・実施。小学生が親元を離れてビジネスホテルに宿泊します。親御様、学校関係者からは大好評の体験型社会勉強として受け入れられ、東横インと地域との交流が深まっています。
さらに東横インでは、ホテル内にギャラリーを開設し、さまざまなジャンルの作品を展示するなど、文化活動の支援を積極的に行っています。2002年の設立から今日まで、「
Jr.富山駅前」「
那覇旭橋駅前」「
甲府駅前」「
佐久平駅浅間口」「
中部国際空港本館」「
福島駅東口2」「
高崎駅前禁煙棟」など7つのホテル内のギャラリーで作品展の企画・運営をしています。
東横インはスポーツを通じ、青少年の育成と地域貢献を目指しています。「青少年に夢と感動を与えたい」「地域の活性化と発展に貢献したい」これらを目指し、フットサルクラブ「ペスカドーラ町田」、女子サッカーチーム「INAC神戸レオネッサ」を応援しています。
加えて、東横インは、企業市民として社会に受け入れられ、社会に貢献すること、さらには社会の皆様がよりよい人生を過ごせるお手伝いをするということを使命と考えております。このような使命を実現する一環として各種団体への寄付や協力を積極的に展開しております。
また、海外支援活動の一環として、シャンティ国際ボランティア会(SVA)の活動を推進し、カンボジアの学校建設を目的とした募金活動を行っています。学校に行きたいという子どもたちの夢を叶えるために、ホテルの受付に募金箱を設け、集まった資金でカンボジアに小学校を支援する活動に取り組んできました。26期にはシェムリアップ州チクライン郡ポンロー・ルー集合村に待望の東横INN「ラオッ小学校」の校舎が完成しました。カンボジアの子どもたちの夢を叶えるために、今後も小学校を建設していく方針です。
また、東横INNの使命を実現する一環として各種団体への寄付や協力を積極的に展開しております。寄付や協力を提供している団体は表1に示すとおりです。
表1.寄付・協力団体一覧
営業環境におきましては、バジェットホテル、シティホテルの業態を超えて競争激化が進んでおり、平成23年3月11日に発生しました、東日本大震災及び福島第一原子力発電所事故は、日本経済に暗い影を落とす出来事となりました。
。
当社においても、震災発生以降における海外からのインバウンド宿泊客数が大幅に減少する反面、東北地方の震災復興に伴う宿泊需要等の影響を受ける結果となりました。
このような厳しい経済環境の中、当社は創業時の基本に立ち返り、「稼働率向上で自主独立経営の地域一番店を目指す」のスローガンのもと、第27期の東横インは以下の課題に取り組んでまいります。
Ⅰ.経営理念の再徹底
当社の経営理念である基本方針の東横インウェイを全員に理解浸透させる。
- 新しいルールブック(就業規則)を習得し正しい判断力をつける。
- 基本8項目を更に徹底して理解する。
Ⅱ.収益体質の強化
- 収益の原点が現場にあることを全社員が再徹底をして、エリア体制の充実と支配人のレベルアップを全員で図る。
- システムを進化させ、時価で売るプライスコントロールを充実させ稼動室数と平均客室単価のバランスを最適化する指針として「RevPAR」を位置づけて、店舗収益の確保を目指すと同時に、集客が見込める時期はプレミアム価格を設定して部屋を売り切る体制作りをする。
- VODの全店展開、会員獲得の増強等による付帯、追加売上の拡大を進める。
Ⅲ.管理体制の強化
- 震災で壊れた建物の改修、カードキー導入により安全性の高いホテル作りを目指す。
- 新POSシステムの導入による資金管理体制の強化を図り、取引金融機関様への信頼を確保する。
- 積極的な資産売却活動を通し、国内外からの資金回収を進め、借入金の圧縮による、自主独立経営を更に進める。
前記の課題を踏まえた「店舗営業方針」および「支援部門運営方針」の要旨は以下の通りです。
第27期開業予定の一覧
以上の課題および対応方針に基づき、当社は第27期も、広く社会の皆様から信頼され、
受け入れられる「きれい、安心、便利、安い」日常型ホテルに徹し、いかなる環境変化にも耐えうる経営基盤の構築をめざし、事業計画の達成に向け全力で取り組んでまいります。
株主の皆様並びにオ-ナー様、金融機関の皆様をはじめ関係各位におかれましては、なにとぞ、従来にもまして、ご支援を賜りますよう心からお願い申し上げます。